縄文人の神を祭神とした神社である諏訪大社などの縄文系の神社の神官には、華族の資格たる爵位が授けられていないが、
住吉大社や、伊勢神宮という、渡来人の神を祭神とした神社の神官には、爵位が授けられている。
おおやしろの神官というのは大体が祭神の末裔ということになっている。
つまり、縄文の神の末裔は、天皇を中心とする政府から、認められず、
渡来の神の末裔は、明治政府から、みとめられていたわけである。
出雲大社は、例外的である。
大国主という在来神(高天原より降っていない神)(日本書紀、古事記参照)を祀る出雲大社の、神官には、爵位が与えられている。
これには、理由がある。
出雲大社の神官家である、
千家家と北島家は、天津神の末裔だからだ
それらの家の祖である天之菩卑能命は、天照の子であり、大国主を監視する意味で東に派遣された(日本書紀、古事記参照)ゆえに、在来神を監視する
天津神の末裔なのである。
だから、爵位があたえられたのだろう。
日本政府には、古来から渡来系の文化や、渡来人を優遇しようとする姿勢があったのかもしれない。